今思えば、僕は決して教師になりたいと思って始めたわけではなかった。
僕みたいに全く勉強してこなかった人間が、教師になろうと思うなんて、カナダに行く前は想像もしなかった。
大学を卒業して一応東証一部上場企業に就職することができました。
小さい時から大企業に入って安定した仕事に着いた方がいいと、母から言われてきたので、決して興味のある仕事ではなかったが、特にやりたいこともなかったので言われるがまま就職をしました。
富山を地盤とした会社だったが、勤務先はまさかの東京になった。
富山の会社なので富山県出身の人が多く、なかなか空きがないので大体の新入社員は色々なところに飛ばされる。
僕の入った業界は運送会社だったので、とにかく勤務時間が長かった。
僕はドライバーでなく事務員としてその会社に就職したのだが、定時(8時間労働)と言う概念は
一応あるが、そんなのはないようなもので、一日12時間労働が基本のシフトに設定されており、平日の自分の時間と言うのはほとんどなかった。帰ったらビール飲んで寝るそんな生活を6年ほど続けていた。
続く……… 14.運送会社は辛いぜ